J.フロントリテイリング(中央区銀座6)、森ビル(港区)などを中心にした「銀座六丁目地区市街地再開発準備組合」は5月27日・28日、地域住民らに向けて開発計画内容の説明会を開いた。
計画案で再開発の対象としたエリアは、松坂屋銀座店(中央区銀座6)を含めた6丁目10番、11番の約1.4ヘクタール。同エリアに大規模商業施設を建設する計画案で、松坂屋銀座店の取り壊しを前提とするもの。
松坂屋銀座店は1924(大正13)年に開業した銀座で最も歴史のある百貨店。J.フロントの傘下で百貨店事業を手掛ける大丸松坂屋百貨店(江東区)が運営し、2008年には17年ぶりに改装。昨年は米ファストファッションチェーン「フォーエバー21」、中国企業傘下「ラオックス」などをオープンさせ、20~30歳代の新規顧客層獲得を狙った百貨店再生事業に取り組んでいる。
再開発案では中央通りに面した約9,000平方メートルの敷地に、地上12階、地下6階の新施設を建設する計画。「次代に即した」大規模商業店舗を導入し、事務所、多目的ホールなども有する複合ビルを目指す。
併せて、屋上緑化や電気自動車用充電設備付き駐車場の設置などの環境対策や、防災備蓄倉庫、帰宅困難者一時収容施設の設置などの防災対策も提案。地下鉄銀座駅からあづま通り部分に地下道を新設し、新たな歩行者動線を導入する計画案も盛り込んだ。
同組合では今後、東京都に都市計画を提案し、計画決定後の2013年より、松坂屋銀座店の解体工事着工を目指す。