銀座の「アイスバー」、9月末で閉店へ-電力不足が要因

マイナス5度の店内

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 マイナス5度の氷でできたバー「ICEBAR TOKYO BY ICEHOTEL」(中央区銀座8、TEL 03-6228-5022)が9月30日、電力不足を理由に閉店する。経営は、輸入卸や飲食店を手掛けるカロッツェリアジャパン(中央区)。

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 氷でできたスウェーデンの人気ホテル「ICEHOTEL」との提携で、2006年に日本初上陸を果たした同店。スウェーデン北部を流れるトルネ川から切り出した天然の氷で作る壁、バーカウンター、テーブルなど、アイスバー自体が巨大なアイスアートともいえる独自の空間を演出。客は入り口で防寒用ケープと手袋を着用し、氷製グラスでウオツカベースのカクテルなどのアルコール類を楽しむ。

 利便性を高める狙いで2009年6月に西麻布から銀座へ移転後も、毎年6月に氷を入れ替えながら営業を続け、海外からの観光客らも足を運ぶバー・スポットとして話題を集めてきた。

 震災を経て電力不足が問題になると、同店でも営業時間の短縮などの節電対策を展開。LED照明を多用し、消費電力は「同規模のレストランと同じレベル」(カロッツェリアジャパン社長の大庭稔さん)の「10万円程度」だったというが、「人間は(室温が高くても)我慢できるが、氷は我慢できない。24時間365日室内を冷やし続けるという業態は、今の日本の状況には合わないのでは」との思いもあり、閉店を決意したという。

 現在は通常営業を続け、7月からは土産用氷製グラス「アイスグラスパック」(アイスグラス2個入り、保冷剤・保冷バッグ付き、700円)の販売も始めた。大庭さんは「日常では体験できない非日常空間を体験していただける場所。必ず楽しんでもらえるはずなので、終わってしまう前に足を運んでもらえれば」と話す。

 営業時間は16時30分~23時15分。入場料は3,500円(防寒ケープ&グローブのレンタル代、ドリンク1杯込み)。

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