歌舞伎座近くにある映画館「東劇」(中央区築地4)で現在、上映プログラム「歌舞伎クラシック」が上映されている。
「名優たちの至高の芸が銀幕(スクリーン)によみがえる」とのキャッチフレーズで開く同プログラムは松竹(築地4)が展開している「シネマ歌舞伎」の1シリーズ。昨年の第1回が好評だったことから、今年は新たな3タイトルに昨年上映した4タイトルの「アンコール上映」を加えて2回目のシリーズ企画となった。
昨年は60~80代の女性客がメーンで歌舞伎鑑賞歴30年以上の人が半分。若い客が、好きな俳優の父や祖父にあたる俳優を見に来るケースもあった。
今年、新たに上映するのは、尾上松緑(二世)、尾上梅幸(七世)、中村勘三郎(十七世)による「勧進帳」、中村勘三郎(十七世)と市村羽左衛門(十七世)の「ユーモアとペーソスが魅力」の「身替座禅」、踊りの名手と言われた中村富十郎(五世)による「船弁慶」。「アンコール上映」は「隅田川」「十種香」「髪結新三」「二人椀久・年増(2本立て)」の4タイトル。
同社演劇開発企画部事業室の鈴木淳さんは「松竹の持つアーカイブをお客さまに見ていただく機会をつくること、そして貴重な映像を修復・保全し、未来へ残すために上映するのが、この歌舞伎クラシック。東劇限定の上映なので、昨年見られなかった方や、またお友達と見たいという方のためにアンコール上映も行っている」と話す。
「第2弾の見どころは、なんといっても豪華な俳優陣。二世松緑、七世梅幸、十七世勘三郎による格調高い『勧進帳』は必見。歌舞伎を彩った名演を知り、日本文化を知る貴重な体験が待っている上映なので、少しでも興味のある方は、一度体験していただければ」と呼び掛ける。
鑑賞料金は1,300円~1,600円。料金や上映スケジュールなどの詳細はホームページで確認できる。8月8日まで。