「銀座かなめ屋・かんざし和装小物展示館」(中央区銀座8)が6月3日、「中央区まちかど展示館」としてオープンした。
中央区は区内の多様な文化資源の周知を図るため、地域の文化資源を「中央区まちかど展示館」として整備・開設している。今回新しく認定されたものを含めて26館が認定を受けているが、「銀座かなめ屋・かんざし和装小物展示館」は銀座では初めての認定展示館となる。
「銀座かなめ屋」は創業85周年を迎える和装小物の専門店。同店の一角に設けられた展示コーナーでは、現在は希少な材料となっているウミガメの一種・タイマイの甲羅を材料にした「べっ甲」のかんざしを、職人が使っていた道具や図案などの資料と共に展示している。展示内容は不定期に更新する予定で、今後もかんざしや扇子など、和装小物にまつわる品の展示を予定する。
銀座かなめ屋3代目店主の柴田光治さんは「天然の材料を使用しているべっ甲のかんざしは全てが一点物。展示中のべっ甲かんざしを作ったのは80代の腕利きの職人だが、納得のいくものが作れなくなったと既に廃業してしまった。和装全般において技術の継承が難しくなっている昨今だが、展示を通じて本物の美しさに触れていただければ」と話す。
開館時間は11時~20時30分(土曜は12時~19時)。日曜・祝日定休。