セイコーホールディングス(港区、以下SHD)は「和光本館」(銀座4、TEL 03-3562-2111)の一部を改装し、6月24日にセイコーの旗艦店としてリニューアルオープンする。
和光は1881(明治14)年に創業した服部時計店(現SHDグループ)の小売部門として1947(昭和22)年に独立し、銀座では中央通りから並木通りに挟まれた銀座4丁目エリアに直営店9店舗(2011年5月現在)を展開。4丁目交差点に位置する本館はネオ・ルネサンス様式の意匠と鉄骨鉄筋コンクリート構造の建築物で、「銀座のシンボル」として親しまれている。
近年は赤字経営が続き、昨年10月には本館と和光並木館で創業初となる通常時の日曜・祝日営業をスタート。今年2月には和光別館の「和光レストラン アルペッジォ」、和光並木館の「WAKO CAFE」「レストラン THE WAKO」を閉店してレストラン事業から撤退するなど、経営再建に取り組んでいる。
リニューアルは、晴海通り沿いの「ギフトショップ」とガス灯通り沿いの「メガネショップ」がそれぞれ今月13日、20日に閉店し、並木通り沿いの和光並木館が同20日より販売フロアを縮小する改変事業に合わせたもの。臨時休業中の「時計サロン」も含めて、各売り場で展開したラインアップを本館へと集約。併せて本館をセイコーの「旗艦店」に位置付けセイコー商品の売り場を拡大し、リニューアルオープンする。
本館1階では、セイコーウオッチの主力腕時計をそろえた「セイコーサロン」を開設し、これまでの婦人服飾品に加えて、ウオッチやウオッチベルトを販売するほか、時計修理に対応する。地下1階ではセイコークロックの掛・置時計や、並木館で扱ったテーブルウエアやベビーギフトなどを販売。本館2階では宝飾品に加えてセイコーオプティカルプロダクツのレンズやフレームをそろえた眼鏡コーナーを新設し、フォーマルバッグなども取り扱う。
リニューアルに伴い、和光本館の時計塔と時計の文字盤には今月18日より、「SEIKO」のロゴを掲出している。
和光広報担当者は「今回のリニューアルは経営再建に向けた業務改革の一環。和光で展開した複数店舗が本館に統合されたことで、買い回り機能が充実する見込み」と話す。
営業時間は10時30分~18時。