クリエーター177人がデザインし、福島県の縫製工場「リオ・ビアンコ」が仕立てるアロハシャツを展示販売する「EAST ALOHA(イーストアロハ)」が11月27日、クリエイションギャラリーG8(中央区銀座8、TEL 03-6835-2260)とガーディアン・ガーデン(銀座7、TEL 03-5568-8818)で始まった。
会場と交流のあるクリエーターがボランティアで制作した作品を展示・販売し、収益金を寄付するプロジェクト。両会場が1990年から毎年実施しているチャリティー企画で、近年は「手拭い」「スニーカー」「傘」など、テーマを生活に絞りこんで販売点数を拡大。昨年は震災を受けて印染めのトートバッグをテーマに選び、岩手・宮城・福島・茨城の4県に拠点を構える18社にバッグの染色を発注。会期中に2506枚を販売して409万6,200円の収益を生み、震災で親を失った子どもたちを支援するための寄付に充てた。
アロハシャツはハワイに渡った日本の移民が着物を半袖の開襟シャツに仕立てたのが起源ともいわれ、ハワイ語の「アロハ」はあいさつの言葉であると同時に「愛、慈しみ、感謝、平成、共感」という意味も持つ。プロジェクトではこれをテーマに被災地の産業を応援しようと、「メーカーズシャツ鎌倉」の縫製などクオリティーの高さで知られる福島県「リオ・ビアンコ」に全ての縫製を発注する。
集まったアロハは、着物の柄をモチーフにしたシャツや、海やパイナップルなどハワイを連想させるシャツのほか、「かわいくて怖い」ハワイアンドールの顔を切り取って並べた佐藤卓さんのシャツ、ニットセーターのイメージをプリントした久保悟さんのシャツ、「雲の形に引かれてイメージを固めた」というひびのこづえさんのシャツなど、個性豊かな全177種。
会場ではこれらをハンガーに掛けてディスプレーし、来場者は手に取って鏡の前で合わせることもできる。サイズはXSからXLまでの5種。販売価格は1点8,500円で、各会場で予約注文を受け付ける。来年5月末ごろ発送予定。
リクルートクリエイティブセンター広報担当・小高真紀子さんは「デザイナーの方々のユニークな発想でアロハシャツのイメージを超える面白いデザインがたくさん並んでいるので、好きなものが見つかるのでは」と来場を呼び掛ける。「着用することが被災地への親しみや思う気持ちのきっかけになれば」とも。
開催時間は11時~19時。日曜・祝日定休。入場無料。12月21日まで。