銀座のスパンアートギャラリー(中央区銀座2、TEL 03-5524-3060)で6月24日、グループ展「みずうみ~少女と毒薬」展が始まった。
出展作家でもある古川沙織さんがキュレーションし、同ギャラリーが企画協力をする形式の同展。耽美(たんび)幻想系の作品や少女をモチーフとした作品の展示で評価の高い、同ギャラリーオーナーの種村品麻さんは「新しい風を入れるために、定期的に作家キュレーションの企画展を行っている。作家のこうしたいというイメージを反映させることで、ギャラリーとしても新しい形を取り入れられる」と話す。
参加作家は、画家の浅野信二さん、伊豫田晃一さん、根橋洋一さん、イラストレーターの古川さん、コラージュ作家の松島智里さん、人形作家の森馨さん、銅版画家のアルフォンス・イノウエさん、林由紀子さん、人形作家・銅版画家の中嶋清八さん、銀筆画家の山本じんさんの10人。
根橋さんの「魔湖」(21万6,000円)、林さんの「ラバチーニの娘」(4万8,600円)、古川さんの「Laudate Dominum」(4万5,360円)、松島さんの「他界のみずうみ~真水は砒(ひ)素を含みたり」(5万4,000円)、森さんの「aqua」(24万8,400円)、中嶋さんの「赤い靴」(10万8,000円)、山本さんの「聖湯女(ゆな)」(21万6,000円)など41点を展示する。
今回、同ギャラリーで初めて展示する松島智里さんは「憧れのギャラリーで、豪華メンバーが集まるグループ展に参加できて緊張している。『少女』『毒』といったテーマを一度自分の中に落とし込んでから湧いたイメージを作品にした。『少女』の持つ無垢(むく)で残酷なイメージから、『透明感のある無垢な毒』を意識した」と話す。
「油絵、ドローイング、版画、人形、コラージュなど、バラエティーに富んだ見応えのある展示になっている。シュルレアリスティックで独創性あふれる作品を創造する作家たちが、それぞれの技法を通して放つ『少女の毒気』を感じていただければ」と種村さん。
開廊時間は11時~19時(最終日は17時まで)。日曜休廊。入場無料。7月5日まで。