シャンテシネ、周防監督作品など社会問題がテーマの3作品を上映

映画「グアンタナモ、僕達が見た真実」より。©2006 KLOCK WORX LTD.

映画「グアンタナモ、僕達が見た真実」より。©2006 KLOCK WORX LTD.

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 シャンテ シネ(千代田区有楽町1、TEL 03-3591-1511)で1月20日、「それでもボクはやってない」の公開が始まった。2007年のオープニング作品は、社会問題に着目した3作品が飾る。

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 オープニング作品1作目は、「Shall we ダンス?」で知られる周防正行監督がメガホンを取った11年ぶりの作品「それでもボクはやってない」。通勤電車の中で痴漢に間違われた青年の、1年以上にわたる裁判を克明に描き「日本の刑事裁判制度の問題点をも明らかにする」内容。きっかけは2002年の年末、周防監督が目にしたある痴漢冤罪裁判の新聞記事。監督が漠然と抱いていた裁判のイメージと現実の裁判とのギャップに衝撃を受けたことから「これは映画にしなければ」と取材に3年以上を費やし、実際の裁判傍聴へも数えきれないほど足を運んだという。同作はニューヨークで行われたインターナショナルプレミアでも大きな反響を呼んだ。

 このほか、2006年ベルリン国際映画祭銀熊賞(監督賞)を受賞、無実の青年3人がテロリストとしてキューバの米軍基地・グアンタナモに送られ2年以上に及ぶ収容生活を強いられた実際の事件を捉えた「グアンタナモ、僕達が見た真実」、1980年代の南アフリカを舞台に、無実の人物が爆破事件の犯人として罪を着せられ、自由を勝ち取るためにアフリカ民族会議(ANC)の工作員となった実在の人物、パトリック・チャムーソを描いた「輝く夜明けに向かって」を1月27日から上映する。

 TOHOシネマズ番組編成部チェーン番組編成室の美濱浪万(ろうまん)室長は、同3作品を今年のオープニング作品に選んだ理由について「『グアンタナモ、僕達が見た真実』を2006年のベルリン映画祭で見て気に入り、シャンテシネで上映したい旨を申し入れた。帰国して間もなく『それでもボクはやってない』の同館公開が決まり、もう1本をどのようなテイストの作品にするか悩んだが、新聞やテレビ、ラジオニュースでしか知りえない社会問題を映画というフィクションを通じて考えていただける機会になればと『輝く夜明けに向かって』を選んだ」と話している。

シャンテ シネ

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