養清堂画廊(中央区銀座5)で4月6日、「多賀新展」が始まった。
多賀新さんは1946(昭和21)年、北海道生まれ。独学で銅版画を学び、1973(昭和48)年に版画グランプリ展で賞を受けた。その後も多くを受賞しているほか、国内外で個展を開催し、耽美(たんび)・幻想系のアートファンを中心に高い評価を得ている。春陽堂の「江戸川乱歩文庫」の装画を担当したことでも知られている。
同展では「堕天使」をテーマにした新作銅版画9点に加え、近年、多賀さんが力を入れているという鉛筆画の新作10点を展示。
1980(昭和55)年に出版した「地平線にそって」、2002年に出版した「新十二神将合体図」の2つの銅版画集に収録した作品を今回、色鉛筆で「虹色」に手彩した作品なども含め、合計約40点を展示・販売する。販売価格は4万1,040円~37万8,000円。
多賀さんは「新作の鉛筆画は『ロマンティシズム』に『エ』をつけた自分の造語『エロマンティシズム』をテーマに制作した。エロティックでありながら夢や空想にひたっているようなノスタルジックな作品になっていると思う」と話す。
「『地平線にそって』『新十二神将合体図』の手彩の作品は、ここでしか見られないなので、ぜひご覧いただければ」とも。
開廊時間は11時~19時(最終日は17時まで)。日曜・祝日休廊。入場無料。