「井上よう子展-そして光に向かう」が現在、ギャラリー枝香庵(えこうあん)(中央区銀座3)で開催されている。
井上さんは兵庫県西宮市在住の画家。「自身の経験から知った、人の存在の切なさ・はかなさ・温かさ」を光・風・海などのモチーフに込め、「喪失と再生の色ブルー」を使って情景を描く。国内外の個展やグループ展で作品を発表するほか挿絵や装画も手掛け、数々の賞を受賞するなど、精力的な活動を続けている。
今回の展示ではパネルにアクリルなどで描いた作品のほかに、白石一文さんの新聞連載小説「記憶の渚(なぎさ)にて」の挿絵原画約10点も展示する。
井上さんは「続く自然災害や不条理な出来事、人間はなんて小さくて無力。でも、彼方(かなた)に温かな光をもたらすのもまた、そんな小さな存在が持つ力から。そのささやかな希望の光を求め、今日も描き続けています」とコメントを寄せる。
開廊時間は11時30分~19時(日曜・最終日は17時まで)。入場無料。9月10日まで。