「錆」で描いた龍-銀座で有名ブランドデザイナーの「錆染め」作品展

「菊池の手は、指は、心は、自然のもつ表現力そのものを具現化するコンダクター。そして、大地の記憶を呼び起こす精霊。」

「菊池の手は、指は、心は、自然のもつ表現力そのものを具現化するコンダクター。そして、大地の記憶を呼び起こす精霊。」

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 「風GALLERY」(中央区銀座1、TEL 03-3563-6066)で11月10日より、1988年からISSEY MIYAKE MENのテキスタイルデ ザイナーとして活躍する菊池学さんの作品展「『菊池のSABI』Work『飛翔龍』」が開催されている。

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 菊池さんはデザイナーとして国内外各地に出向き産地の開拓や素材の発掘を行なう一方、アーティストとして金属を原料とし、その酸化現象で布地を染める「錆染め」という技法を開発。「錆(さび)」をテーマにしたテキスタイルを中心とする作品では、「自然の力、風化になすがままに任せ酸化物質そのものが存在していく」(菊池さん)錆の作品化によって「みるものの感覚を覚醒させ刺激し感じさせる」(同)。今回の展示は11回目で、これまでに東京を中心に京都やオーストリアでも作品展を開いてきた。

 同展では、鉄が酸化する過程で一瞬表す「青」の姿と、その色が瞬間的に姿を変える「金」という、その瞬間の動きを「龍」で表現した。獣神や自然の象徴時に神であったり稲妻であったり雲であったりする「変幻自在」な龍と、同意を持った酸化の物質的造形である錆を結びつけ、「自然が持つ力の表現である大地からの染み出しによって」与えられた錆を使った錆染めにより表情が異なる龍をそれぞれ描いた。

 錆をベースに布地に表現された展示作品は15点。「龍頭」(6号キャンパス、3万円)、「掛け軸」(80×150センチ、25万円)などの販売も行う。菊池さんは「龍と言う一つのモチーフを変幻自在に表現した作品が見どころ」と話す。

 開催時間は13時~19時(土曜は17時まで)。日曜・祝日休廊。今月22日まで。

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