ホテル西洋銀座(中央区銀座1)閉幕100日前となる2月21日、同館オフィシャルサイトで麻生太郎副総理兼財務相や女優の吉行和子さんなど、長年ホテルを利用してきた著名人顧客によるメッセージの日替わり掲載が始まった。
閉館発表以降、レストランやホテルプランなど閉館にちなんだ企画を数多く展開してきた同館。いよいよ閉館100日前を迎えた同日には、オフィシャルサイトのトップページに「閉幕バナー」を設置。これまでホテルを利用してきた著名人顧客からホテルへのメッセージの紹介を始めた。
そのほかにメッセージを寄せたのは、ロックフェラー財団のデビッド・ロックフェラー・ジュニアさん、デザインディレクターの川崎和男さんなど。初日は麻生副総理のメッセージが掲載され、ホテルへの思いを伝えている。
併せて、フェイスブックページを開設し、閉館までの館内企画を配信。100日間限定の宿泊プランとして、銀座通りで100年以上の歴史を誇る老舗7店の優待が受けられる「銀座のチカラ」プランのほか、「紳士のTA・SHI・NA・MI」プラン、「淑女のたしなみ」プランの3シリーズを集約し、計18店舗と同ホテルで34の優待を受けられるプレミアム宿泊プラン「『銀座のチカラ』プレミアム」(6万円~)の提供も始めた。
同ホテルは「銀座テアトルビル」が竣工した1987(昭和62)年、セゾングループが創業。平均客室面積60平方メートル、最低室料3万8,000円(現在は4万8,000円~)の日本初のスモールラグジュアリーホテルとして、初代総支配人には永井得也さん、総料理長には鎌田昭男さん、シェフソムリエには田崎真也さん、シェフパティシエには稲村省三さんなど業界トップの人材を迎えて大きな話題を集めた。
2000年からは東京テアトルの傘下となり、アメリカ・ローズウッドホテルズ&リゾーツによる運営を経て2009年からは同社子会社のエイチ・エス・ジーが運営。閉館は東京テアトルの財務体質改善を目的に同ビル売却が決定されたことによるもので、昨年5月の閉館発表を報じた際にはツイッターなどでも閉館を惜しむ声が数多く見られた。