東京交通会館(千代田区有楽町2)1階に10月1日、「徳島・香川トモニ市場 ふるさと物産館」(TEL 03-6269-9688)がプレオープンした。銀座農園(中央区銀座3)が、香川銀行と徳島銀行と共同で運営する。
同施設前では銀座農園が今年4月より、産地直送の農産物を販売する週末マルシェを運営。そのほか「北海道どさんこプラザ」「いきいき富山」「むらからまちから館」「農直茶店なかもり・MIEプラザ」など地方の物産を扱う店が多く出店することから話題を集めている。
香川銀行と徳島銀行は昨年1月に経営統合、同年4月に金融持株会社トモニホールディングスを設立。同店は両行グループの取引先や両県の優れた地域特産品の販売・PRを目的として同店を開設した。銀座農園は店舗命名権(ネーミングライツ)をトモニホールディングスへ貸与し、店舗運営を共同で手がける。地方銀行による常設アンテナショップの運営はまれなケースだという。
店舗面積は15坪。徳島県の林業が盛んであることから内装にはふんだんに木材を使用し、明るくナチュラルな空間に仕上げた。徳島県産すだち(4個=120円)、サツマイモ「なると金時」(200円)、木頭ユズしょうゆやポン酢、地元で「フィッシュカツ」として人気を誇る「かつ天」(525円)、香川県産手延べうどん(3人前500円が平均)や半生包丁切りうどんなどを多数そろえる。そのほか、だししょうゆ各種、小豆島産のオリーブオイルやオリーブラーメン(525円)などを販売。
商品は地元の特産品や両行の営業マンが家族経営の作り手や農家を探し「レアな商品を発掘中」だといい、今後更に商品の拡充を図る。利用客は女性が多く、週末は家族連れの姿も見られたほか、四国出身者が懐かしがって足を止める姿も。
香川銀行営業統括部副長の高橋正彦さんは「当店をテストマーケティングとして活用していきたい。パッケージ、ネーミング、値段や量は買い手側になって初めて気付くことが多い。お客さまの素直な反応や意見を地元へ戻って製造者へ伝えたい」と話す。
グランドオープンは11月6日で、阿波おどりや試食など多彩なイベントを予定している。銀座農園の飯村一樹社長は「今回の取り組みにより、首都圏での地域産品の認知度向上、ビジネスマッチング機会の増大、地域の情報発信の拡大、付加価値の高い商品開発につなげたい」と意欲をみせる。
営業時間は10時~19時。